コラム

従来の緩衝材の代わりになるものを探す動きが、法人の購買・物流の現場で増えています。きっかけの一つが、プチプチ(気泡緩衝材)や発泡スチロールといった、これまで定番だった緩衝材をめぐる調達環境の変化です。
これらの緩衝材は、いずれも石油から作られるプラスチック製。原料となるナフサの価格高騰・供給不安の影響を受けやすく、今後も同じ条件で使い続けることができるとは限りません。
この記事では、プチプチや発泡スチロールに代わる緩衝材を紹介します。ダンボール素材等の紙製緩衝材について、それぞれの特徴と向いている用途を、梱包資材を選ぶ立場の方に向けて解説します。
目次
1.定番の緩衝材が使いにくくなってきた背景

プチプチや発泡スチロールは、軽量で衝撃に強い緩衝材として長く梱包の現場を支えてきました。発泡スチロールは保冷性が高く、保冷箱としても広く使われています。しかし近年は、これらを今まで通り使い続けることへの不安が出てきています。
理由の一つが、原料価格の不安定さです。プチプチも発泡スチロールも、原料は石油由来のナフサ。イラン・イスラエル・アメリカをめぐる中東情勢が緊迫し、原油輸送の大動脈であるホルムズ海峡が封鎖されました。これを発端に、原油の供給網が大きく揺らぎ、ナフサの調達も直接的な影響を受けています。
もう一つが、環境対応への意識の高まり。プラスチック系の梱包材は、分別や処分に手間がかかり、取引先や消費者から削減を求められる場面が増えています。容器包装リサイクル法の対象となる点も、事業者にとっては負担といえます。
こうした背景が、原料リスクが小さい緩衝材を探す動きにつながっています。
緩衝材の代わりになる主な素材
プチプチや発泡スチロールの代わりになるのが、紙を原料とする緩衝材です。ナフサの価格や供給に左右されにくく、箱と一緒にリサイクルできます。主な選択肢は次の3つです。
scroll →

選ぶ際は、緩衝材に求める役割から考えるのがおすすめです。割れ物を包む用途には、クラフト紙やペーパークッションが向いています。重い製品を固定したい場合は、形状を設計できるダンボール緩衝材が適しています。保冷が必要な場合は、保冷性を付加した紙製のボックス(後述)という選択肢があります。
3.ダンボール素材が緩衝材として有効な理由
先に挙げた3つの選択肢のうち、固定や衝撃保護に幅広く使えるのがダンボール緩衝材です。ここではその理由を見ていきます。
ダンボールが緩衝材の代わりになるのは、波状の中芯部分(フルート)が衝撃を吸収する構造を持つためです。この空気層が、外から加わる力を和らげるクッションの役割を果たします。

ダンボール素材を緩衝材として使う方法には、いくつかのタイプがあります。
❶くり抜きタイプ:製品の形に合わせて穴を開け、ぴったり固定する
❷仕切りタイプ:箱の中を区切り、複数の製品が触れ合わないようにする
❸成型タイプ:折り曲げ・組み立てで、角や底面を保護する形をつくる

これらは製品の形状や重さに合わせて設計できます。「とりあえず隙間を埋める」緩衝材とは違い、保護したい箇所をねらって守ることができます。
さらに、受け取った側が箱と一緒にリサイクルできるというメリットもあります。処分の手間を減らすことができる点は、法人の取引でも評価されやすいポイントです。
大和紙工株式会社では、ダンボール素材の緩衝材の設計・ご提案に対応しています。詳しくはお問い合わせください。
4.紙の梱包材メーカーに相談するという選択肢
ここまでに紹介した紙製の緩衝材は、紙製梱包材のメーカーに相談することで、製品に合わせて設計できます。ここからは、ダンボール以外の紙製梱包材を紹介します。
大和紙工株式会社は紙製の梱包材を取り扱っており、製品の形状や用途に合わせた緩衝材の設計に対応しています。なかでも、保冷性能を付加した、発泡スチロール箱の代わりになる紙製品が特長です。次の2つは、ダンボールとは異なる独自素材の紙製品です。
紙なんだ®!? ワンダーボード

はがきの端材を再利用したエコ素材でつくられた、紙製のボードです。紙製でありながら高い保冷性・断熱性を持ちます。ワンダーボードと発泡スチロール箱の保冷性能を比較した社内実験では、ワンダーボードの方が高い保冷性能を示しました※。また、弾力性・復元性に優れているため、緩衝材としても機能します。
板状に畳んで保管できるため、保管スペースを取らないことも特徴。冷凍・冷蔵商品の配送で、保冷と緩衝の両方が必要な場合に向いています。
※社内実験のため保証値ではありません。
紙なんだ®!? 発泡紙ボックス

5層構造の発泡紙を採用した、紙製の保冷ボックスです。約40時間水漏れしない※という、高い防水性を持ちます。発泡スチロール箱と比べて体積が小さいため、輸送・保管のコスト削減にもつながります。
紙製のため一般のリサイクルに対応でき、グリーン購入法適合商品でもあります。発泡スチロールの保冷箱からの切り替えを検討している場合の、有力な選択肢といえます。
※社内実験のため保証値ではありません。
大和紙工株式会社は、割れ物を包む紙の緩衝材から、製品を固定するくり抜き・仕切り・成型タイプのダンボール緩衝材まで、用途に合わせた設計に対応しています。プチプチ・発泡スチロールのどちらを使っている場合でも、紙製緩衝材への切り替えをまとめてご相談いただけます。
製品の詳細は大和紙工の紙製パッケージ製品一覧をご覧ください。冷凍・冷蔵商品向けの保冷ダンボールについては紙製の保冷ダンボール製品にまとめています。
ダンボールがなぜ保冷材の代わりになるのか、その仕組みはダンボールに保冷効果はある?仕組みとポイントで解説しています。
5.まとめ|切り替えを検討しているなら
従来の緩衝材の代わりを探す動きは、プチプチや発泡スチロールをめぐる調達環境の変化を背景に広がっています。最後に要点を整理します。
- プチプチも発泡スチロールも原料はナフサ。価格変動・環境対応の両面で、使い続けることにリスクが出てきている
- 割れ物を包む用途には、クラフト紙・ペーパークッションなどの紙製緩衝材が向いている
- ダンボールはフルート構造によって衝撃を吸収する
- 固定・隙間埋めには形状の設計ができるダンボール緩衝材が適している
- 保冷が必要なら、ワンダーボードや発泡紙ボックスという選択肢がある
切り替えの際は、まず緩衝材に求める役割(包む・固定する・保冷する)を整理しましょう。コスト・調達の安定・環境対応のどれを重視するかで、最適な素材は変わります。自社の製品に合った緩衝材を選ぶことが、梱包材の見直しの第一歩です。
大和紙工株式会社では、製品に合わせたダンボール素材の緩衝材や、紙製の保冷ボックスを取り扱っています。緩衝材の切り替えを検討している場合は、お気軽にご相談ください。
お問い合わせ・ご相談はこちらからお気軽にどうぞ!
今すぐ問い合わせる